我ながら ほぼ4年ぶりブログの記載となる。
理由としては『 あまりにも酷い 』と感じたためである…
何が酷いか?といえば 後々記載するので とりあえずこの山菜についてを記載していく
①ふきのとうについて
②ふきのとうの由来
③栄養価について
④収穫対象 ・ 取り方について
⑤洗浄・保存について
⑥料理について
⑦毒等について
⑧総括
というラインナップで進めます。
①ふきのとうについて
時期は早春の3~5月頃で葉が地表に出ないうちに花茎(花穂)が伸び出し
これを「蕗の薹」(フキノトウ)と呼んでいる。
フキノトウは株が異なる『雌雄異花』である。
茎先に散房状に密についた多数の頭花があり、頭花は筒状花だけでできている頭状花で
花径は5 - 10ミリメートル (mm)、花びらのように見えるものはなく、毛状の突起を持つ。
雄株の雄花は花粉をつけるので、花色はやや黄色味がかった白色で
花茎は20 cmほどで生長が止まり、花が終わると褐色になって枯れてしまう。
一方、雌株の雌花は花色が白っぽく、受粉後は花茎を高さ40-70センチメートル (cm) ほど
まで伸ばして、タンポポのような白い綿毛をつけた種子を風に乗せて飛ばす。
果実は痩果で、長さ2 mmほどの細い円柱形で毛はなく、痩果の3倍ほどの長さを持つ冠毛がつく
と言うことで、蕗の薹は オス と メス が存在します。
ちなみに『 フキノトウ と フキ 』の違いは?
『フキノトウ と フキは一緒の根だけど生えている場所が違う』
と考えれば良いかな…
②ふきのとうの由来
本当なのかは定かではないが… 今のところ2説あり
1説目は
紙がまだ高価でトイレットペーパー等の存在がない時代に,葉等で尻を拭いていた。
その一つがこれであり、そこから名称が来ている という話がある。
なくはないが,中々に覚えておきたくはない由来である。
2説目は
フキはフブキの略で、フブキとは茎を折った時、繊維が糸のように出てくることをさす。
その糸をどうしてフブキと思ったのかは分からないが…
前者よりこちらを個人的には推したいと思う…w
③栄養価について
生のふきのとう100gあたりのカロリーは43kca
ビタミンB1が0.10mg
ビタミンKが92μg
カリウムが740mg
葉酸が160μg
食物繊維が6.4g
等が含まれています。
栄養価は高いので注目される物ではあるが 大きな欠点がある…
それについては ⑧毒等について で語るとします。
④収穫対象 ・ 取り方について
画像通りで左は開きすぎている状況で、右が適正となります。
なお、画像の左に記載してある香り等は個人的感触であり、個体差があることから
実際に香りなどが強いとは限りませんのでご注意ください。
また雄株と雌株の違いについて
覚えれば簡単ですが
花の部分に白いフサフサ部分(雄蕊)が外側に開いているようなのが雄となり
逆に内側に白いフサフサ部分(雌蕊)が内側に閉じられているようなのが雌となります。
『
雄の方がアレルギー症状の誘発率が高い とされていますので
出来る限り
雌を取る方がよいとは言われています。 』
アレルギーがなければどちらも食べれますが、後天的にアレルギーを発症する方もいます。
食べた際は念頭に置くとよいでしょう…
⑤洗浄・保存について
フキノトウ も フキ も似たような処理方法なので両方説明します。
まずは フキノトウ下処理
1:さっと水洗い
※余分な土等を落とします。
※採取した部分が変色していることがありますので、気になる場合はその部分の切除する
※大きいと判断した場合はフキノトウ自体を切断しても良いとは思う(風味は落ちる)
2:一定量の塩を入れて、多めなお湯を用意
※塩の量はお好みですが、あまり塩気を強くし過ぎない方がよい
まぁ1Lの水に約7~8gの塩で良いだろう
3:さっと茹でる
※茹で時間はお好みだが3分程度で良いが大きさなどを考慮するべき
※お湯に入れた時点で茶色く変色することがあります。
4:冷水につける
※漬け時間はお好みである
これは変色防止の意味合いも含むが
『 毒抜き 』の要素を強くしてあります。
個人的には
『 最低2時間は水につけておくことを推奨とします。 』
※水に入れても変色することはあります。
当人が知ってる限りでは茹でたときの変色理由は今のところ不明
抗酸化反応(ポリフェノール等)が理由なのか…
はたまた
ピロリジジンアルカロイド類等による化学変化なのか…
次に フキ下処理
1:さっと水洗い
※余分な土等を落とします。
※採取した部分が変色していることがありますので、気になる場合はその部分の切除する
2:茹でるためにフキを鍋などのサイズに切断する
※これやらないと そもそも茹でることが出来ない・茹でムラが出来る(笑)
3:フキをまな板に並べ、塩を振り、板ずりを行う。
※理由は明確になってはいないが
抗酸化反応防止や変色防止、筋取りの効率化を図りやすくするなどが想定できる理由であろうか…
4:塩をつけたままさっと茹でる
※3分程度でよいと思われるが 当然ながら太さによって変更するとよい
5:冷水につける
※
つけ時間はフキノトウと同じように2時間以上を推奨とする
保存はともに
短期間(1週間内) 保存は冷水にぶち込んでおく(水は毎日変える)
中期間(1週間~2週間) 冷凍保存 ・ オリーブオイル等の油漬け保存
長期間(1カ月以上) 塩漬け
※あくまで目安であり、傷むときはこれよりも早くなることは当然ある
個人の状況によって差異があるため、各個人で判断願う
なお、オイル漬けは時間が経つほど露骨に怪しい状況となり、1カ月で相当やばそうな
雰囲気を醸し出したので破棄したことはある
⑥料理について
かなり広い分野で作成可能
和食ならば
天ぷら ・ フキノトウみそ(炒め味噌・ばっけみそ) ・ 油炒め ・ 煮物 等
洋食などであれば
ペペロンチーノ ・ 中華風炒め(豚肉や春雨などなどなど) ・ トマト煮 等
まぁ当人がよく食べているのは フキノトウの天ぷら ・ フキノトウ味噌
フキの油炒め と 長期保存の塩漬けしたフキをある程度塩抜きした上で漬物として食べる
と言うのが非常に多い
そして下記の
毒についてで改めて記載しますが
『食べ方』という物がありますのでご注意を…
⑦毒について
これが最重要かつ最も記載したかった点である。
根本的に『 風味が飛ぶので下処理しなくても大丈夫^^ 』みたいなのは
『 論外 』
ですね…
ではまず 農林水産省に記載している言葉を
『 なお、
近年、調理時間の短縮や成分保持のために、野菜や山菜をあく抜きしないで食べることを推奨する情報もあります。
ふきやふきのとうのあく抜きは、しっかりとあく抜きして食べることが、美味しく食べるためだけでなく、健全な食生活を続けるためにも重要であることをお知らせするチラシも作成しましたので、こちらもご覧ください。 』
下記 チラシにリンク
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/naturaltoxin/attach/pdf/pyrrolizidine_alkaloids-4.pdf
と言うことで 本当に心から思う ちゃんと料理紹介等している人間は調べろよ!!と…
バッサリといいますが
『 山菜業者ですら
下処理は必要がないと記載している箇所が散見できますし
著名な調理師や
有名なユーチューバーなどもそれに右へ倣えの状態です。 』
本当に心から思いますが ちゃんと調べろよ と…
では改めて フキ ・ フキノトウ に含有する
『 ピロリジジンアルカロイド類 』
こちらの特性として
肝臓毒または
肝臓癌を引き起こす可能性がある成分となります。
知ってる限りでは『 毒素が熱分解されるという話はない 』ただし『 水には溶ける 』ということは確定されています。
このことから 保存 の話でも少し触れていますが
『水に溶け出た毒を再度綺麗な水に置き換えることによって毒性の希釈、さらに保存性の向上』を図った形となります。
※まぁそれは毒性のみの焦点ですので 傷む前に食べることは推奨しますが…
またこの毒素は人間以外にも発揮することがあり
家畜の餌として接種させていたところ、中毒死となったという報告例もあります。
このことから国際連合食糧農業機関(FAO)・世界保健機関(WHO)媒体の
コーデックス委員会によって調査を行い、穀類の国際食品規格において、ピロリジジンアルカロイド類を含むことが知られているタヌキマメ属の種子等、有毒・有害な種子を含有してはならないと規定しているのが現状です。
では世界機関はこの状況で世界各国の対応はいかに?となった時
この成分を含む物を一切禁止している国もあれば、ゆるゆるになっている国も多数あるような状態であり、日本におけるスタンスは山菜はかなり限定期間でしか食べることがない
その他の製品は監視している環境であることから『まぁ
食べ過ぎなければ大丈夫だろう』
という感じになっている現状です。
さて ここで注意しなければならないのが
『食べ過ぎなければ大丈夫』
の部分でしょう…
食べ方のそれの部分ですが フキノトウ味噌のように
『大量のフキノトウを入れて、味噌で炒めながら、高濃度圧縮を行っているようなもの』
ですから
それを大量に食べたり、長期的に食べていたりすると問題が発生する可能性がありますし、味噌に限らず大量に山菜を取ってきたから連日連夜少量づつ食べていても体内には残存する可能性がありますから当然危険となります。
また妊婦が飲食した場合は当然その子供にも影響を及ぼす懸念が浮上しており
この日本においても、
妊婦が食べることは非推奨としている状況です。
※あくまで個人的見解だが『妊婦が非推奨と言うことは子供も非推奨』とは思う
食べる量・食べさせる量はちゃんと考えるようにしましょう
どの山菜にあっても
『採りすぎ・食べ過ぎは厳禁である』
農林水産省(食品中のピロリジジンアルカロイド類に関する情報)
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/naturaltoxin/pyrrolizidine_alkaloids.html
上記のサイトにある
フキのピロリジジンアルカロイド類の含有実態調査結果(PDF : 323KB)
が非常に有用である
また海外においても熱分解等を探したが
天ぷらのように揚げるという事態がかなり特殊な飲食方法になる
このため、お茶としての検証はあるが170度近辺の情報が見つからないのが現状である
また、油の温度が170度であっても
『内部温度には差が生じる』
このため、仮に熱分解が生じたとしても明らかな差異が生じ
水に溶け込む性質であっても 全てが溶け切らないことを考慮すれば
熱分解があろうとも残存することは明白である
どちらにしても、食べ過ぎは厳禁であるということが容易に想像できる範囲内であろう
※なお 熱分解はするがかなり壊れにくい性質である と解されている場所もある
⑧総括
山菜を取るようになって、色々調べて勉強をしていく中で本当に世の中に出回っている
食品にあっても危険性があるもんだなぁ…と痛感するようになりました…
それこそ ウコン とか… 肝臓に良いだろうと思い大量に服用した人が
逆に肝障害になるとか どれだけの人が知っている情報なのかと…
何気なく食べている物を あれ これってどうなんだろう? と調べてくれる人が
一人でも増える事が望ましいなぁ… とつくづく思います。
なお、上記のような山菜等で『毒性があるから食べない!!』と極論をいうものがいた場合は
『じゃあ お前 野菜など全ての飲食するなよ!』と逆に宣言し返すとよいですねw
通常食べられている野菜全般 毒性あるかなら?w と…
調べてくれる人間は多くなって欲しいが 馬鹿は増えてほしくないなぁ… と切に願って
記載を終了とします。